重度の歯周病を改善するために行うこと

重度の歯周病の治療では、中等度の歯周病の治療内容だけでなく、歯周組織再生療法など様々な治療との併用が必要になってきます。しかし重度の歯周病では高度な治療を駆使しても歯を保存できない場合もあります。その際は残念ながら抜歯もあることをご理解いただく必要があります。無理やり歯を残そうにも物理的に難しかったり、感染がひどく全身に悪影響が出る場合も少なくないのです。

歯周組織再生療法

歯周病により失われた歯槽骨などの歯周組織は通常再生できませんが、歯周組織再生療法を用いることで、一部、再生が可能となります。歯周組織再生療法によって重度の歯周病でも歯を維持できる可能性が高まります。当院では「エムドゲイン法」「GTR法」「GEM21S法」などによる歯周組織再生療法(保険外治療)を提供しています。

エムドゲイン法

エムドゲイン法では、歯周組織の再生を促す「エムドゲインゲル」を使用します。エムドゲインゲルは、歯の発生過程を再現させる作用があり、歯周病で破壊された部分の歯根面に塗布することで、歯周組織の再生を誘導させます。エムドゲイン法は1997年の臨床応用以来、世界各国で行われている治療です。 

GTR法

GTR法は、GTRメンブレンという特殊な膜を使用して歯周病で破壊された部分を覆い、歯周組織が再生するスペースを作ります。GTRメンブレンによって歯肉が入り込まないようにすることで、歯周組織の再生を誘導します。GTR法は1982年の臨床応用依頼、世界各国で行われている治療です。

GEM21S法

GEM21S法は、歯周病で歯槽骨が溶けてしまった場所に詰めておくことで骨が再生される薬剤です。PDGFという物質が重要なのですが、自分の血液を採血して血小板を濃縮したPRPにもPDGFは入っていますが、GEM21のPDGFの量はPRPの1000倍といわれており、骨と粘膜の両方の治癒に劇的な効果を表すものです。また、歯根膜の再生も期待できる特徴があります。

歯周補綴(ししゅうほてつ)

歯周補綴は、歯周病によって歯を支えている歯槽骨が溶けて、歯がグラグラしたり、噛む力に耐えられなくなったりしている場合に、ブリッジによって隣の歯と繋げることで、歯を安定させる方法です。

抜歯

歯周病は適切な治療を行うことによって、症状を改善したり、抑え込んだり、コントロールしていくすることが可能となります。歯周病専門医は歯を可能な限り残すために最善の治療を行いますので、抜歯は最終手段となります。しかし、改善が見込めない歯は抜歯をお勧めすることがあることをご理解ください。無理に歯を残すことで、周囲の歯を支えている歯槽骨にも影響が出たり、感染部分からの毒素などによって全身に悪影響を与えることが懸念される場合、抜歯せざるを得ない場合があるのです。

抜歯をお勧めする場合

抜歯のケース

・症状が重く改善が見込めない場合
・歯の周囲の骨が溶けて動揺が著しい場合
・歯根破折
・虫歯が歯根にまで進行している場合
・根の先端に膿が溜まり治療で改善しない場合
・プラークコントロールが困難な場合 

治療例 ~ 重度の歯周病

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治療例1

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治療前後の歯肉の状態の写真

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治療前後のX線画像

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治療前後のプロービングチャート

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この治療の概要

治療データ

・主訴
・治療内容
・治療期間
・治療回数
・治療費用
・治療のメリット
・リスクと副作用