軽度の歯周病を改善するために行うこと
軽度の歯周病では、歯肉の炎症だけでなく、歯を支えている骨が、歯根の1/3程度まで溶けてしまっている状態です。歯周ポケットは4mm程度で、ブラッシング時の出血や歯肉に違和感を感じる時がありますが、痛みはほとんどありません。 基本的に軽度の歯周病を改善するためには、「ブラッシング指導」を行った上で、患者様ご自身によるセルフケアによるプラークコントロールを主体とし、歯科医院で「歯肉縁上スケーリング」や「スケーリング・ルートプレーニング(SRP)」を受けていただきます。
ブラッシング指導(TBI=Tooth Brushing Instruction)
ブラッシングでは、歯周病の原因であるプラークを除去し、可能な限りプラークの無い状態を維持するようにすることが目的です。このことを「プラークコントロール」いいます。歯周病では、口腔内で体が細菌の侵入を防ぐために戦っている状態になっており、炎症が起きています。正しいブラッシングによって歯面に付着した細菌を取り除くことで、炎症を徐々に抑えていき、歯周病を改善していきます。残念なことに、日本人の多くが毎日ブラッシングを欠かしていないにも関わらず歯周病になってしまっていることは、ハミガキをしても、その目的である「プラークコントロール」ができていないことを意味します。そのため、歯周病の改善には、歯科衛生士によって正しいブラッシング方法の指導「TBI(Tooth Brushing Instruction)」をさせていただく必要があるのです。
歯肉縁上スケーリング
まずは、歯面に付着した歯石やプラークを徹底的に除去します。歯石は、プラークが石灰化して固まり軽石のように(多孔質)なっていて細菌の棲み家になっています。ブラッシングでは歯石を除去することは難しく、歯石を放置していては歯周病は思う様に改善しません。
そこで歯肉縁上から歯石を除去していきます。「歯肉縁上」とは、歯が歯茎と接している部分より上のことを指します。
歯肉より上の部分にある歯石は、水をかけながら超音波スケーラーで除去していきます(スケーリング)。歯肉縁上の歯石は、見える部分に付着していますので、歯肉縁下の歯石よりも簡単に除去出来ます。
スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
歯周ポケットが深くなっている場合、歯周ポケット内の歯根面(ルート)を滑沢に仕上げる(プレーニング)ことを目的とした、「ルートプレーニング」も行います。
スケーリング・ルートプレーニングをしっかり受けて頂かなければ歯周病は改善しませんので、治療の際に痛みを伴う場合には麻酔をして行います。
このように歯周病治療には、患者様による「セルフケア」と歯科医院で行う「プロフェッショナルケア」が不可欠です。
治療例 ~ 軽度の歯周病
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治療例1
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治療前後の歯肉の状態の写真
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治療前後のX線画像
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治療前後のプロービングチャート
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この治療の概要
・主訴
・治療内容
・治療期間
・治療回数
・治療費用
・治療のメリット
・リスクと副作用